坐禅体験には興味があるけど、警策(木の棒)が怖いあなたへ:私の初坐禅体験

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数年前、仏教、「禅」に興味を持ち、身近に禅のことを学べる方法を探していました。そこで思いついたのが、坐禅体験です。

静かな境内で、少しだけ背筋を伸ばし、心が洗われるような時間を過ごせたらいいな、と思っていました。

坐禅を通じて、自分の中に何か新しい気づきや変化があるかもしれない、そんな期待を抱いていたんです。

しかし、坐禅に参加する前に気になったのが「警策(けいさく/きょうさく)」という木の棒の存在でした。警策は、座禅中に背中をバシバシと叩く道具だと聞いていたので、正直なところ少し、、、いえ、かなり怖いな…と思っていました。

あの、長い棒で、叩いている映像を見た時、けっこう大きなバシバシと音がしていたし、どれくらい痛いんやろ、正直、怖い。。。

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Wikipedia より

警策って何だ

そもそも、あの棒の名前も知らなかったのですが、きょうさく、けいさくなどと呼ぶそうです。

たいがいの体験会の写真には、警策を持った僧侶が写っていて、坐禅と警策はセットで行われるという印象をもちました。

でも、警策で叩かれるってどれほど痛いのかな、いや、そもそもどんな時に叩かれるのか、と考えると不安しかない、、、

さらに、その警策で打たれるにあたってのお作法もあったりするそうで、なかなか色々な事を考えれば考えるほど、気軽に体験というわけにもいかず、、、

体験してみよう!の勢いから、
申し込みにためらいが出てきました。

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曹洞宗のお写真お借りしました

警策なし坐禅もある

そんな時、職場近くの小さなお寺で「警策なし」の坐禅体験があることを知りました。勇気を出して、初めての坐禅に挑戦してみようと決心しました。

警策なしが最初から書かれていたわけではなく、わざわざ、警策が使われないか、ご住職に直接確認させていただきました。

丁寧に「警策は使いませんので、初めての方でも安心してご参加ください」とのお返事をもらい、ものすごく安心しました。ご住職の温かい対応に、参加することへの不安が少し和らぎました。

さらに、体験会で参加しての感想を聞かれたきに、「警策が怖くてなかなか参加する勇気が持てなかった。」と正直に申し上げだら、「警策と坐禅が対のイメージで考えられていて、そこに不安をお持ちの方がいる事の方が問題ですね。」とおっしゃっていました。

もし、「いや〜あの木の棒(警策)が怖い!」ということで、坐禅に参加するのをためらっている方がいれば、一度お寺に問い合わせてみることをおすすめします。

意外にも、警策なしで座禅体験をできる場所があります!

初めての坐禅

私が初めて参加したお寺は、街の中にある小さなお寺で、夜に行われた少人数の体験会でした。

古い本堂に入ると、どこか懐かしい感じがして、心が落ち着くのを感じました。その空気に包まれると、自然と緊張がほぐれていきます。

坐禅は、椅子に座っても、小さなお座布団のようなもので座ってもOKだとのこと。私は、座布団に座って、20分間の坐禅を2回行いました。

坐禅の間、心の中には「20分もじっと座れるかな?」とか「何も考えずに無になるって難しいのでは?」という不安がありました。でも、実際には不思議なことに、お線香の香りが漂う静かな本堂の中で、他の参加者と一緒に座っていると、20分があっという間に感じられました。

坐禅の最中に、体や心の中に静かに座り続けること違和感を感じることもありましたが、それを意識的に受け入れていくうちに、少しずつ心が静かになっていくのを感じました。

違和感とは、きっと、普段の生活で、静かに佇む時間が少ないから、無意識に、つい何かしないと気持ちが動くからではないかと思います。

坐禅体験会に参加して、大きな「変化」や「気づき」があったわけではありません。自分の中で何かが劇的に変わった、というわけではありませんでした。

それでも、心の中に少しだけ「隙間」ができたような感覚がありました。日々の忙しさや雑多な思考で、頭の中がいっぱいになっていることが多いですが、坐禅を通じて、少しその隙間が生まれた感じがしたんです。

これは、冷蔵庫の中に食材が詰め込まれていると、冷気が均等に届かずに冷えにくいのと同じだと思います。頭や心の中も、詰め込みすぎていると、うまく整理できずに疲れてしまうことがあります。でも、適度に余白を作ることで、気持ちが整理され、心が少し軽くなることを感じました。この「隙間」が、心や思考をリフレッシュするためにとても大切だということに気づきました。

坐禅の効果として、心を落ち着けたり、集中力を高めたりするだけでなく、心の中に余裕を持つことで、日常生活におけるストレスや疲れを軽減する効果もあると感じました。

マルチタスク、空き時間の活用など、いつもいろんな思考に追われている方には、思考に余白をつくる坐禅がとても効果的だと思います。

警策をつかわない坐禅体験もありますので、ぜひ一度、ご僧侶のもと、参加者の方と一緒に座ってみる体験をおススメします。

※この記事は、noteにて先行公開した内容を加筆・再構成したものです。
オリジナル記事はこちら → noteで読むhttps://note.com/zen_meg/n/n753a7aa8f306